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エス 裂罅(れっか)エス 裂罅(れっか)
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英田 サキ 著
SHYノベルス
2006/02/25 発売
大物ヤクザでありながら椎葉のエスである宗近。宗近に特別な感情を持っていることを意識しつつも、刑事というポジションを選んだ椎葉。互いを想いながらも、ふたりはエスと刑事という関係を守ることを誓っていた。そんなある日、椎葉の前に現れた謎の青年・クロによって、すべてが狂い始める。

Amazon紹介文より引用

※18歳以下の方、ボーイズラブに興味のない方の閲覧はご注意ください。
以下ネタバレ注意
いやー、重い。重いですね……。回を重ねるごとに重くなっていくようです。
普通のありがちな展開なら、最初のほうでお互いふっきっちゃって、ラブラブモードに突入するでしょう。でもそうならないのが「エス」ですね。
主人公たちがぐるぐるする(悩む)話はよくありますが、この「エス 裂罅」での深刻度は結構極限です。今回は椎葉だけではなく、実は宗近も内実はかなり迷いがあって…という件が描かれていて、だいぶ彼の心情が読者側に訴えかけられてきました。ああー、宗近、イイ男だー。こういう男は大変好みです。ヤバそうで、でも実は懐が深くて優しい男。優しさの押し売りをしない男。
こういう男が現実にいたらフラフラ着いて行きそうなイキオイです。

今回も読み進めれば進めるほど、辛いです。苦しくなります。咬痕もかなり辛かったですが、今回は読み進め方によっては、その比じゃないかも知れません。でもそんな中でも二人の信頼関係とか、気持ちの変化とかが浮き彫りになっていくので多少救われるのですけど。
心の奥底では思いあってるのに、エスと刑事という立場を貫こうとする二人なのですが、それがお互いを思っての結果であるのが苦しいです。
今回初めて出てくる主要メンバーの二人、壊れっぷりがイイ感じです。特に五堂の冷酷さは悪役好きのワタシからしてもかなりハイレベルな冷酷ぶりでしたね。東明の捩れ方は宗近の過去を聞いて納得をしました。
そりゃ捩れるわ。宗近の過去は思っていた以上にヘビーで、この男が内包している深淵を見たような気がします。椎葉と宗近がこう…急接近するあたりは何となく深く描かれてなくて、その後の葛藤のほうが多く語られているのでちょっと判りにくいんですが、宗近が椎葉に惹かれた理由というのが何となくわかったような気がします。
泣き顔に絆されたわけじゃないよね(笑)。
泣き顔といえば、今回も椎葉は良く泣きますが、特に埠頭でのシーンは胸が締め付けられるようでした。縋ってしまえば楽なものを敢えて縋らず、お互いの立場を貫こうとする……離れていこうとする宗近をエスとしても人間としても手放したくない椎葉の複雑な心情があの涙には含まれているのだと感じました。
その前の拉致のあと(このシーンも…結構ヘビーでしたよね。椎葉クン可哀想…(T_T))、気持ちの複雑さゆえに宗近を拒絶して、優しい篠塚を選んでしまった、その気持ちもわかるし、それに多少なりとも傷ついた宗近の心境もそれを知って複雑に感じる椎葉の心情も、まるで連鎖反応を起こす化学薬品のようで複雑です……。

宗近が打たれて、自らに危機が迫って、椎葉は決意します。何を決意したのかは具体的には次回作を待たなければわかりませんが、入院中の宗近の病室に無理に入り込んで穏やかに相対する彼を見て、その決意の強さだけは伝わってきました。
自分の気持ちや強引な宗近に振り回されてばかりだった椎葉が、この危機に直面して一回りも二周りも成長したように感じたのは私だけでしょうか?
覚悟を決めた椎葉は清廉なイメージがしました。

次作は秋発売で完結編だそうです。続編が出るのは嬉しいがこのBLにしては稀有な作品が最後かと思うと非常に残念です。
でも、作者本人が描きたいことを描ききったのであれば、きっぱり終わりにする潔さがこの作品には似合っているのかもしれません。

とにもかくにも今作は非常に練れたストーリーで、複雑な割には一気に読めました。多分ドラマCDになると思うんですが、端折ってもらっては困るシーンばかりなので、是非二枚組みで発売していただきたいところ!(ストーリーだけを追っていくとヘビーな部分だけになってしまって、それじゃBLじゃなくてVシネになってしまう……orz ちょっとした椎葉と宗近の会話とか、和むシーンが欲しい…「エス -咬痕-」のドラマCDはかなりそういう場面が端折られてたんだよねー)
お願いしますよ! サイバーフェイズさん!
| [BL novels]英田 サキ | comments(2) | trackbacks(1) | |
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COMMENT
いやはや、おっしゃるとおり1枚じゃ無理ですよね。密度が濃いですもん。裂罅は咬痕以上に無理かと思われます……。 五堂や東明の描き方が中途半端だと、かなり様相が変わってきますし、下手すると安っぽくなってしまうかと。 そこは避けて欲しいところですよね。 そこで! 2枚組なわけですよ! >サイバーフェーズさん 4000円くらいまでなら買います! ええ。買わせていただきますとも! ……と、こんなトコで叫んでもダメでしょうね(*^_^*)。 TB、ありがとうございます[はーと] お返し(笑)させていただきました。
| yuki@管理人 | 2006/03/02 2:52 PM |
いやーもう思うけどこの手のストーリーを1枚のCDに纏めるのってかなり無理がありますよね、特に今回の裂罅はむずかしいだろうなぁと思いました。 作りようによっちゃ五堂や東明の存在が薄れてしまったりとかしないかななんて、それは困るよ… 登場人物のそれぞれの思いが本当に複雑に絡んできてるので1枚じゃたりないですよね、2枚組み良いかも… ってその分お金かかりますが(笑) TBさせていただきます ではでは!
| Jura | 2006/03/02 2:21 PM |
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| kotonone::詞の音 | 2006/03/02 2:22 PM |