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DEADLOCKDEADLOCK


英田 サキ 著
徳間書店 キャラ文庫
2006/9/30 発売
同僚殺しの冤罪で、刑務所に収監された麻薬捜査官のユウト。監獄から出る手段はただひとつ、潜伏中のテロリストの正体を暴くこと!! 密命を帯びたユウトだが、端整な容貌と長身の持ち主でギャングも一目置く同房のディックは、クールな態度を崩さない。しかも「おまえは自分の容姿を自覚しろ」と突然キスされて…!? 囚人たちの欲望が渦巻くデッドエンドLOVE!!

Amazon内容紹介より引用

※18歳以下の方、ボーイズラブに興味のない方の閲覧、また、ネタバレにご注意ください。
Amazonのレビューでも賛否両論、分かれてますが、これはBLに何を求めているかで評価が大きく分かれる作品だと思います。
私も英田さんの大大大ファンですが、読み始める前ははっきり云って刑務所モノというものに全く興味が湧かず(そういえば初めて読んだかも)、買ったは良いがなかなか読み始めることが出来ませんでした。
ところが、読み始めたらどんどん先に進み、途中で休憩することも出来ないまま引き込まれるように展開し、そしてEND。あれよあれよという間に読み終えてしまった次第。

これは、はっきり云ってBLの域を超えています。良い意味でも悪い意味でも。

ストーリー展開、内容の充実の度合いはBLである必要が無いくらい濃いです。でも逆に言えば、通常のBLを求めている人にとって見れば物足りなく、内容がハードなだけに不快に思う人もいるんじゃないかと思います。

人種間の問題や刑務所という極端な舞台設定、差別に暴力、犯罪者にテロリスト、疑惑、冤罪、レイプ。そんな内容がぎっしり詰め込まれているので、ラブな部分がかなり少ないです。でも萌えは多いと思うんだけどなー。
私個人は悪役好きなので、最終的な悪役の彼がかなり好みでした。(ネタバレとはいえ、この作品はかなりサスペンス色が強いためあえて伏せておきます。読んだ人には…わかるよね)
ディックのクールさもカッコイイ。ちょっと活躍の場が少なかったように思うけど。周りの登場人物が個性的で良く動いてたせいか、主人公のユウトの活躍もなんとなーく少な目。あえて残念に思うところをピックアップするとすればそこかな。
でもまあ、もちろん見せ場はあるし、主役なので彼が動かなければ話は進まないわけで、その点は不満に思うことはないです。
独房のシーンが個人的には印象に残ってるかな。
冤罪のあたりは最後の最後であっけなく解決してしまって…ちょっと肩透かしを食らいました。出来ればもっと引っ張って、次作で解決を見る!くらいの展開でも良かったのでは??? ホント単なる冤罪だったのかー…実はもっと巨大な何かに巻き込まれてて、今回のテロリスト捜索もその一環で…とか深読みしてた私はハリウッド映画の観すぎですか?

練りに練ってあるストーリーは今作では一応の決着をみたものの解決までには至っておらず、作者もあとがきで記述しているとおり続編が予定されているようです。
ディックとユウトも離れ離れになったままなので、どんな形で再会するのか、今度は「清潔なベッド」でエチできるのか。
次回完結(?)作に期待…といことでこの評価にしときます。
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個人的に大贔屓作家英田さんの新刊です、刑務所ネタです。 この小説を買うためだけに、どしゃぶりの雨の中池袋までお出かけしました。 ハリウッド映画のようなコテコテの展開で、大変楽しいBL小説でしたよー。 後書き
| la aqua vita | 2006/10/03 9:43 AM |